私たちが研修中に滞在したのは、オレゴン州のCorvallis(コヴァーリス)という町です。札幌と姉妹都市のポートランドから車で2時間くらいの距離にあります。人口約5万5千人で、高層ビルなど一つもない静かな町です。もちろん観光地ではありません。その小さな町にオレゴン州立大学という大きな大学があります。
この町だからこそできたこと。それは、落ち着いて学ぶことです。しかも、人から学ぶ。その「人」とはもちろん現地で生活している人たちですから、英語を母国語としています。そのひとたちとコミュニケーションを図る。どんな人とのコミュニケーションでも必然的に起こることが、とにかく相手が話していることをしっかりと聞くこと。立ったままの短い会話もありましたが、ソファに座っている相手としばらくの間話すこともありました。英語であるがゆえ、日本語のときよりも会話で相手の言っていることに神経を研ぎ澄まして聞く。人と会うたびに、この「傾聴」という時間がある。これは貴重な時間です。
上の写真はサンディーという男性とこの町の図書館について話したあとで撮ったものです。ゆっくりとした口調で話す言葉の中に、この町に対する深い愛着が込められていました。一人の相手と会話したあとには、必ず何かを得たという実感がありました。新しい考え方に触れたり、自分が忘れていたような基本的なことに気づいたり。重たく、深いものが残るのです。
考える時間をもつ。これもこの研修の特徴のひとつです。それが、Corvallisだからこそできたのではないかと思います。


